2013年3月19日火曜日

「声と音の世界」ご来場ありがとうございました
















3月17日 「声と音の世界」無事終わりました。

ご来場いただきましたみなさま、応援メッセージをくださいましたみなさま
本当にありがとうございました。
写真はデータを受け取り次第、ご紹介しますね。


今回は、朗読とファゴットによる「蜘蛛の糸」をプログラムのメインにしていました。

フォゴットの蛯澤亮さんとは以前から共演させていただいておりました。
その際に聴いたファゴットの音色のある音は、私が「蜘蛛の糸」の中に欲しい音でした。
そして彼もまた、朗読の声の奥深さに興味を持ってくださり、今回の「蜘蛛の糸」の世界を表現することになったのです。
もちろん、そこには作曲家のFさんの多大なご協力があった訳ですが、そのお話は次回・・・。

私がブログにアップする前に、さっそくお客様がface bookで「声と音の世界」の感想を投稿してくださっていました。
facebookに登録していないとご覧になれないので、抜粋してご紹介しますね。
登録していらっしゃる方は、こちらからどうぞご覧くださいませ。


「声と音の世界 〜朗読と音楽の対話〜」
 【蜘蛛の糸】

そこにいるすべての人の五感が、たったひとりの“声”に集中する。

もはや声ではない。
彼女の口から発せられる波動。エネルギー。
そのバイブレーションに、あっと言う間に引き込まれる。

声の高低や大小だけでなく、間合いや息づかい、静寂・・・
それらすべてが、ひとりひとりの五感を刺激し、ひとりひとりの中で映像化されていく。

彼女が「地獄」と発すれば、たちまち恐ろしい地獄が現れる。
それは、こどもの頃に絵本でみた二次元のものとはまるで違い、立体で、ひとつひとつが妙にリアルだった。
温度や湿度、臭いまで感じることができる。
音もきこえる。
静寂の中でしか聞こえないような音。
脳に響きわたり、孤独感がつのる。

我に返って声の主を見てみると
地獄とは全くご縁のない美しい姿の友人がマイクに向かっていた。
クリスタルの声を自在にあやつり、時折顔をしかめたりゆがめたりしながら
地獄を創り出していた。
まるでマジック。
本当に素晴らしい。

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私が「朗読」によって伝えたいことを見事に書いてくださっています(^^;)

そうなんです。
声は、高低、大小だけでなく、間合い、息づかい、静寂・・・
付け加えるとすれば、どこから発声するか、どこに響かせるか。
作者はその文章をどんな声のラインで描いていたのか、などを想像して朗読しています。

蜘蛛の糸に出てくる「地獄」の、読み方はどんな「地獄」か。
それは落語にでてくる「地獄」と同じ音ではない気がしています。
蜘蛛の糸に出会ったあの頃 には出せなかった声色で「地獄」を、そして「極楽」を、
表現することができています。
そして、また数年後、色々な経験を積んだ私は、違った声色が出せているかもしれません。


名文から学ぶことは多く、朗読していて違和感がある時は、
作者が「そうじゃないよ」と教えてくれているのだと思っています。
これからも「心の声」に耳を澄ましていきたいと思います。